多基準の選択問題があるとき、これを目標・評価基準・代替案の階層構造に整理したうえで、各階層における要素同士の相対的な重要度をシステマチックに導き出し、それらを総合することで最適な評価・選択を図ろうという意思決定手法のこと。 いくつかの候補から選択や順位付け、分配することをせまられたとき、人間は何らかの評価基準に照らして決定を行う。しかし、一般に評価基準は複数あり、しかも必ずしもすべての基準を同時に満たす決定ができるわけではない。こうしたとき、どの評価基準をどれだけ重視するかなどを、「一対比較法」と呼ばれる心理学的測定法を援用して、質問に対する答えから計算で数値化し、その重み付けした評価基準と代替案の評価から最適な優先順位・配分率の決定を行おうというのがAHPである。感性や好みなどの定性的な要素を定量的に扱うことができ、さらに手順が比較的分かりやすく、ステップにしたがって単純化された個別の判