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デルタ関数とは デルタ関数とは,空間の一点にだけ存在する粒子を数式中に表現したいためにディラックによって発明された関数である.理論上の話だが,ある一点において密度は無限大,しかしその密度を積分して全体量を求めると有限量であるという性質が欲しかったのである.イメージとしては次のような関数である. のところでだけ無限大となり,それ以外のところでは 0 である.しかし無限大というのは数値ではなくて,限りなく大きくなる極限を考えるときのイメージに過ぎないので,これを定義として使うのは数学的にふさわしくない.しかも「0 を含む区間で積分すると有限の値になる」という性質もまだ言い表せていない. 実は次のように定義しておけば万事解決することが分かる. ここで出てくるは任意の実連続関数であるとする.どんな形の関数を使っても,デルタ関数と掛け合わせて積分すると,でのの値だけが拾われて出てくるとするのである.
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