大きな固有運動を示すバーナード星。固有運動(こゆううんどう、proper motion)とは天体(主に恒星)の天球上の位置の移動を指す名称である。(固有運動には方向の変化のみを含み、奥行方向の運動(視線速度)は考慮しない。)固有運動は、以下のような「その星固有のものでない運動」を除いた後の位置変化を指す。これらは天体の位置を観測した際の座標値に影響を与えるが、天体自身の真の運動ではない。 日周運動 視差 春分点の歳差 章動 光行差 極運動 大気差 一見すると、恒星は互いの位置を常に変えないように見える。つまり、いつでも同じ形の星座を形作っていて、例えばおおぐま座は40年前と変わらないように見える。実際それが「恒星」の語源となっており、肉眼で見える恒星は数千年というスパンでは(人類が星座という概念を扱った最古の記録は古代エジプトの頃であるが、その時から現在までを見ても)目につくほど相対的な位
