SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)とWeb 2.0との関係については、従来あまり議論されてこなかったように思える。本コラムでは、主に「オライリーの7原則」に照らして、企業におけるWeb 2.0の導入、活用の主要な形態の1つがSaaSであることを論じる。 野村 直之 メタデータ株式会社 代表取締役 2007年4月、日本郵政公社が5000人超の規模で、セールスフォース・ドットコムの提供するSaaSであるSalesforce.comの導入を決めたり、日本大学がGoogle APPsによって学生、教職員のアプリケーション環境を刷新した、というニュースが流れました。いずれも、ソフトウエアをインストールして使うという従来のITの利用形態が、SaaSへ移行しはじめたことを象徴するものです。 「ソフトからSaaSへ時代は大きく変革している」。筆者はこういった確信に基づき、本コラムを07年2月にお