前回の消費税のエントリーは、筆者の意見というよりは、財政学者や税金の専門家などで長年議論されコンセンサスとなっている事柄をただ整理しただけである。よって、概ね賛成意見が多かったのだが、小飼弾氏をはじめ何人かの読者が消費税の欠点を指摘した。最も典型的な反対意見は消費税は逆進的だということである。これに対してはすでに池田信夫氏が実証研究の結果を元に反論しているが、今回のエントリーではさらに消費税の重要性を考察することにする。 そもそもなぜ国民は税金を払わないといけないのか 我々は官僚や政治家を食わせるために税金を払っているわけでもなければ、過疎地の誰も使わない高速道路や美しい日本の河川を台無しにするダムを作るために税金を払っているわけでもない。世の中には警察や国防など市場原理だけではうまくいかないが必要なサービスがある。また、送電線や通信網を敷設するような事業は市場原理だけではうまくいかず、国