鉤(かぎ)に似たその形から、幸運をひっかけてくるといわれる「カギ尻尾」の猫。国内では長崎で特に多く見られます。なぜなのでしょうか。ルーツを探ってきました。 長崎では全国の「2倍」の割合 日が傾き始め、路地に影がのびてくると、1匹、2匹と猫が姿を現す。人の姿があっても気にせず、ゆうゆうと歩いていく。 長崎市の中心部、眼鏡橋にほど近い寺町通りや中通り商店街で何匹もの後ろ姿を見送っていると、独特の形をした尻尾が多いのに気付く。途中で折れ曲がっていたり、先端が丸く縮まって短かったり。ものをひっかけるのに使う鉤に似た形から「幸運をひっかけてくる」と言われる、いわゆる「カギ尻尾」の猫たちだ。 1975年から数十年にわたって日本中の猫を調べた学者がいる。京都大学教授などを歴任した故・野澤謙氏(集団遺伝学)。生涯で観察した猫は5万匹を超える。野澤氏は、尾が曲がっていたり短かったりする「尾曲がり」の遺伝的骨
![長崎名物「カギ尻尾」の猫、どこから来た? そのルーツを探った:朝日新聞デジタル](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8c3d5a8cf96018c679990ff9f2e1312eeec72695/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Farticles%2Fimages%2Fc_AS20211111002042_comm.jpg)