◆◆◆ 宮内庁長官の真意 定例会見が終わった直後、私はアポを取って一人で長官室に戻り、羽毛田氏に念を押した。 「いま記者室で記事を書き始めて思ったのですが、さきほどの発言は、どう考えても『宮内庁長官が皇太子に苦言』という見出しになってしまいますよ。それ以外の表現はどうしても考えられない。長官はそれでもいいんですか」 羽毛田氏は「まあ、仕方ないですね」と言って、静かに笑うだけだった。 その様子を見て私は、ああ、この人はもとから覚悟しているんだな、と思った。ということは、この発言はあらかじめ天皇、皇后の了解を取ってのことであり、長官が自分の一存で「拝察」の内容を話したかのような見せかけは真実ではないのだろう、と確信した。 「両陛下も心配しておられる」というのも、何を心配しているのかよく分からない不思議な表現で、むしろ「両陛下も不満である」と言った方が、よほどすっきりする。 わざわざ不自然な言い

