民主化を求める反政府勢力を圧倒的な軍事力で圧殺しつつあるリビアのカダフィ政権に対し、国連安保理の決議を得た欧米が軍事攻撃を開始した19日、民主革命が進むエジプトでは、憲法改正を問う歴史的な国民投票が行われた。国政選挙を含め、初めて自由な国民投票だ。 チュニジア、エジプトの変革に大きな影響を受けた中東諸国では、民主化を求める民衆の決起が拡がっているが、独裁的な政権側は、リビアだけでなく、民主化勢力の武力弾圧を開始している。イエメンでは首都サナアで、民主化勢力の大きな集会に対して、政権側の武装グループが銃撃、少なくとも45人が死亡、200人以上が負傷した。バーレーンでは民主化勢力の拠点だった市中心部の真珠広場を軍や機動隊が武力攻撃、人々を殺傷して、広場から追い出し、広場の象徴だった真珠のモニュメントと緑地を破壊してしまった。ペルシャ湾岸諸国に君臨するサウジアラビアは、千人の軍隊をバーレーンに派
2月4日、カイロ中心部のタハリール(解放)広場を埋めた数万人の反政権デモ。民主化への行動を「いま」起こすようムバラク大統領に迫るオバマ米大統領はじめ、国際的圧力がかつてなく強まる中、ムバラクは、なお居直りを続けている。2日には、秘密警察と警察や与党に雇われた暴徒集団にデモ隊を襲わせ、デモ参加者を恐怖に陥れ、混乱沈静を口実にして軍隊にデモを鎮圧させる、これまで何回もムバラクが使ってきた常套手段は、多数の死傷者を出したが、失敗した。デモの規模が巨大だったことと、流血の弾圧をさせまいとする国際世論の圧力が強く、軍が動かなかったためだろう。ムバラクは、このまま新たな鎮圧行動に出るのか、国営テレビで演説だけして居座るのか、それとも、辞任するのか。エジプト情勢は、依然、予断を許さない。 いずれにせよ、反政権デモに積極的参加し、影響力を増しているムスリム同胞団が、今後のエジプト情勢の一つの重要な鍵となる
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