いったいなぜ、ここまで安い価格で店を開いているのか、そもそもこれでやっていけるのだろうか、店主の大村好圭さんに店の成り立ちを聞いた。 「18歳から65歳くらいまでトラック運転手をしていまして、7年前にこの店を開きました。20年くらい前からそば屋をやりたいと思っていたのですが、その時は家族に大反対されてしまって……。 そして8年前、トラックが壊れてしまったのを機に、ドライバーを引退して夢だったそば屋を開く決心をしました。しかし店をオープンするまでは女房にだけ話していて、親や息子らには一切話をしていませんでしたね」(大村さん、以下同) 全国各地をトラックで走り回っていた大村さんは、道中で出会うそば屋に惹かれ、「自分の家の近所にもこんな店があればいいな……」と思い立ったという。しかし店を開くまでの道のりは険しかった。 「店の準備をしていた8年前頃、身体を悪くしていたうえ、体重も95キロくらいあっ