本日のお題はこちら。 粉飾決算 ―問われる監査と内部統制 作者: 浜田康出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2016/03/18メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 本書は、4章からなり、1~3章で粉飾決算とは何か、事例を挙げて分析しつつ、第4章で粉飾決算を防ぐために何をすればいいのかを提言しております。 第1章は日本長期信用銀行「粉飾」決算と違法配当に係る刑事事件についてです。こちらは、銀行の貸倒引当金繰入/貸倒損失に係る会計処理が、従来の税法基準から、自己査定・金融商品会計基準等に基づいて行われる現在に近い基準に切り替わる過渡期において、長銀の経営者が、商法にいう「公正ナル会計慣行」に従っていたのかということが争点となりました。 地裁高裁と有罪判決が下りましたが、最高裁は、争点となった時期(平成10年3月期)においては、自己査定基準がいまだ「公正ナル会計慣行