エステーは14日、アース製薬が持つフマキラー株すべてを14億円で買い取り、持ち株比率(議決権ベース)を約15%から約25%に高めると発表した。エステーの鈴木喬社長によると、アースから、「昨年12月に突然、株の買い取りの打診があった」という。 殺虫剤業界首位のアースは2004年ごろから3位のフマキラー株を市場で買い始めた。14日に記者会見したフマキラーの大下一明社長によると、「なぜ株を買うのか、アースから一度も話はなかった」という。 フマキラーは、アース側の意図がよくわからないため、昨年6月、日用品のエステーを引受先とする第三者割当増資を実施。同社に筆頭株主になってもらい、アース側の動きに備えていた。 アースの大塚達也社長は14日の決算会見で、株の購入目的は純投資だったと強調し、買収目的との見方を否定した。その一方で「フマキラーさんと信頼関係を築ければ、いずれ手を携えて業界再編や何らか