国連特別報告者のジョセフ・カナタチ氏(マルタ大教授)が「共謀罪」法案に懸念を示す書簡を安倍晋三首相に送ったことについて、菅義偉官房長官は24日の記者会見で、「何か背景があって(書簡を)出されたのではないかと思わざるを得ない」と批判した。 カナタチ氏が書簡で「(法案は)プライバシーや表現の自由を制約するおそれがある」と指摘したことから、日本政府は「内容が不適切」と国連に抗議した。菅氏は会見で、カナタチ氏が「抗議は怒りの言葉が並べられているだけで、全く中身がない」と反論していることについても、「国連事務所を通して(反論して)いない。報道機関を通じての発表で、手続きは極めて不公正だ」と不快感をあらわにした。 菅氏は、「共謀罪」法案は国連総会で採択された国際組織犯罪防止条約の締結に必要な国内法整備だと改めて強調した。
加計学園の獣医学部新設を巡り、「総理のご意向」「これは官邸の最高レベルが言っていること」などと書かれた文書の真贋が問題となる中、当時の文部科学省の事務次官が、「週刊文春」の取材に応じ、「文書は本物」と認めた。2016年6月から2017年1月まで事務次官を務めた前川喜平氏(62)は、「いずれも部下から受け取ったレク(説明用)資料です。これらの文書は、大臣や次官への説明用として担当の高等教育局専門教育課が作成したものです」と説明した。 文書の真贋が問題に ©文藝春秋 加計学園の加計孝太郎理事長は、安倍晋三首相が「腹心の友」と認めるほど親しい関係で、獣医学部新設を巡っては、37億円相当の今治市市有地が無償譲渡され、総事業費の半分の96億円を愛媛県と市が負担することも決まっている。 左:首相は加計氏とは学生時代からの友人/右:昭恵夫人は加計学園のこども園の名誉園長 ©共同通信社 文科省は、文書の存
国連特別報告者のケナタッチ氏が「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案に懸念を示した問題で、民進党はケナタッチ氏が菅義偉官房長官の抗議に再反論した声明を入手し、23日の法務部会で公開した。声明全文は次の通り。 ◇ 私の書簡は、特に日本政府が今回の法案を十分な期間の公的議論(public consultation)を経ず、提案された諸施策について許容される十分な考慮もないままに、法案を早急に成立させることを愚かにも決定したという状況においては、完全に適切なものです。 私が日本政府から受け取った「強い抗議」は、ただ怒りの言葉が並べられているだけで、全く中身のあるものではありませんでした。その抗議は、私の書簡の実質的内容について、1つの点においても反論するものではありませんでした。この抗議は、プライバシー権に関する私が指摘した多くの懸念またはその他の法案の欠陥について、ただの1つも向き合っ
中国で3月下旬に日本人会社員6人が拘束された事件で、6人はいずれもリゾート開発が進む地域で温泉開発の調査をしていた。中国では軍事管理区域もあいまいで、測量なども厳しく管理されており、外国人にはリスクも高い。地質調査をしていたのはどんな場所だったのか。記者が23日、6人が拘束された山東省と海南省の現地を訪ねた。 日本地下探査(千葉県)の社員ら3人が拘束された山東省煙台市の蓬萊。古くから海辺の景勝地として知られ、リゾート開発が進んでいた。住民によると、海岸から40キロほど離れた山間部に温泉の源泉が複数あり、2005年には近郊に温泉リゾート施設が開業。15年にも新たな温泉リゾート施設の計画が明らかになり、3人はこの周辺で調査をしていた可能性がある。 住民から気になる話を聞いた。周辺の山は3~4月にかけて「山火事防止」のため立ち入り禁止になっていた。さらに近年、山間部に複数あった軍事施設が別の場所
今世紀最大の上場劇、NTT株の再来――華々しい惹句につられて、郵政株に手を出した人はいま後悔しているだろう。まさかの巨額損失に追い込まれた巨象の実情を、元最高幹部がすべて明かす。 私は最初から反対だった 「私が現役だった頃は、郵便局では1円でも懐に入れたら懲戒免職になっていました。サラ金に手を出した職員がいれば、それも解雇した。 郵政公社時代からの職員には、国民の大事なおカネを預かっていることへの強烈な自負がありました。だから、おカネに関する不祥事には非常に厳しく対応してきたのです。 それが、どうしたものでしょうか。いまの日本郵政は4000億円もの損失を計上したにもかかわらず、長門正貢社長をはじめ経営陣は誰一人として、まともに責任を取ろうとしていません。巨額損失の元凶である西室泰三・元社長にいたっては、一切お咎めなしです。 彼らが失った4000億円は、もとはと言えば国民からお預かりした大事
路上で19歳の少女にわいせつな行為をしたとして逮捕された大阪府警の元警察官の男性について、大阪地検は不起訴処分としました。 大阪府警少年課の巡査部長だった男性(38)は、今年3月、深夜に大阪市内の歩道で19歳の少女に突然抱きつき、衣服の中に手を入れて体を触ったとして逮捕され、さらにその後、去年3月に49歳の女性にわいせつな行為をした疑いでも書類送検されました。男性は府警の調べに対し、いずれも容疑を認めていましたが、大阪地検は22日付けで男性を不起訴処分としました。不起訴の理由については、「ノーコメント」としています。また地検は、19歳の女性から携帯電話を盗んだ疑いについても、「犯罪を立証する証拠が十分ではなかった」として不起訴にしました。大阪府警は今月、男性を懲戒免職処分にしています。
社会学者の鈴木謙介氏が件のペーパーをもとに始まった議論に対してある種の総括(?)的なブログ記事を書かれていた。鈴木氏のことは昔から尊敬しており、過去に氏の著作のいくつかを読んできたのはもちろんのこと、講演を聞きにいったこともある。記事中で私のブログも紹介くださっていたので、勝手に胸をお借りする気持ちになってアンサーブログという形でまとめておきたい。 私の過去記事はこちら。 鈴木氏の趣旨は明快で、記事タイトルの「選択肢を理解する」の通りである。すなわち「どこに論点の中心があって、何が対立していて、そして僕たちに示されているのはどのような選択肢なのかということが明らかになっていない」ので、それを明らかにしようということである。 私も二本目の記事で「どこに国家観や政治思想上の大きな分岐が走っているかを正しく認識したうえで自分の思考を深めてみていただければと思う」と書いていたが、それと基本的に同趣
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