札幌ドームで開催される東京五輪サッカー予選が、有観客の発表から6時間余り後に一転して無観客となった。大会組織委員会と政府が強力な司令塔を欠く中、道との間で「誰が判断するか」を巡って責任を押しつけ合った末の方針転換。当初は無観客を想定していた鈴木直道知事は一時は有観客を条件付きで認めたが、首都圏からの来道制限が受け入れられず、周囲の慎重論もあって9日深夜に無観客開催を表明した。 【動画】クマは体長約1・6メートル、体重約160キロの雄 札幌で4人重軽傷 「開催地が判断しろなんておかしいでしょう」。最終発表から1日前の8日深夜、鈴木知事は組織委の方針に憤りを見せた。 組織委は首都圏は無観客とする一方、その他は判断を道県に委ねた。新型コロナウイルスの感染が再拡大する中、菅義偉首相の求心力低下や組織委の調整力不足もあって、明確な方向性を国レベルで示すことができない状況に陥っていた。 知事はこれまで