地方自治体による公務員・教員・警察官の採用試験のときに「適性試験」として、しばしば心理テストが用いられていますが、その一種であるMMPIという心理テストには「同性に魅かれるか?」「女性に生まれたかったか?」などのセクシュアリティに関する質問項目が多数あり、受験生は「はい」「いいえ」の2択回答を迫られています。 米軍の兵士採用試験において同性愛者を排除する意図で使われてきた試験MMPIは、もともと1943年にアメリカで開発されたもので、米軍の兵士採用試験において同性愛者を排除する意図で使われた歴史を持っています。これは試験結果を分析するための心理的尺度の中に「男性性/女性性尺度(Mf尺度)」という項目があり、個人の性的傾向があらわれるためです。近年、アメリカでは人事選考に関してMMPIを用いたことを巡って裁判となり、試験を行った企業が敗訴しています(2005年アメリカ連邦裁判所判例)。 就職