映像・アニメーション作家の中田秀人率いるSOVAT THEATERによるストップモーション・アニメーション『電信柱エレミの恋』が、10月31日より東京都写真美術館ホールで公開される。 ストップモーション・アニメーションとは、造形物をわずかに動かしながらひとコマずつ撮影し、1秒間に何枚もの画像を連続させる事によって映像にする技法。1930年代から使われている最も古いアナログSFX技術の一つで、独特の動きが味となることで、より作家性を際立たせる。その手法を用いた制作を続けるソバットシアターは、1997年に結成された映像作家の中田秀人と3人の造形技術師による映像制作チーム。 中田が、8年を費やして制作した「エレミ」という一本の電信柱が抱いた人間への恋心と葛藤を描く同映画は、ちょっと不思議で、でも心にジンワリ染みてくる作品だ。遂にスクリーンに現れる手作業の結晶は、きっと私たちの心を温かく包んでくれ