ロシアによるウクライナ軍事侵攻から100日を超え、各国が軍事費や防衛費を引き上げするなど国防意識が高まっている。統計データ分析家の本川裕さんは「『国のために戦いますか』という問いに、日本人が『はい』と答えた率は世界最低の13%でした。調査を時系列で見ていくと、50歳以上の中高年の国を守る気概が下がっていることがわかった」という――。 世界を覆う戦争の影 ロシアによるウクライナ軍事侵攻が始まって以来、戦争の影が世界のどこにおいても強く意識されるようになった。そうした中で、NATO諸国が軍事費の対GDP比目標を2%以上に引き上げたのにならって、中国の台湾侵攻や海洋支配拡大、ロシアの対外膨張への懸念を深める日本も同様に防衛費を増額するといった動きが見られる。 しかし、こうした状況変化は本当にロシアによるウクライナ軍事侵攻によるものなのだろうか。あるいは、むしろ、世界で広がる国防意識の高まりに刺激