第4回では、設計領域におけるデジタル化の取り組み方として「デジタルスレッド」と「デジタルツイン」の考え方について紹介した。今回は生産領域のデジタルトランスフォーメーションにスポットライトをあて、生産現場での最新ユースケースや完全自動化の工場に向けて動き出している企業・組織の事例を交えて紹介する。 数字以上に大きい「労働力人口の減少」が生産現場へ与える、4つのインパクトとは? 日本の生産現場において、デジタル技術を活用することによる「働き方改革」や「生産性の向上」などに大きな注目が集まっているが、その背景として労働力人口の減少が挙げられる。(図表1) 【図表1】 日本の労働力人口推移予測とそれに潜む生産現場へのインパクト(アクセンチュア作成) 2018年現在の日本の労働力人口は約6,740万人であるが、2030年には約40万人減少し、約6,700万人になると予想されている。この労働力人口減少