「脱炭素社会」の流れが急速に進む中、「海の上の風力発電」が北海道で注目されています。陸上よりも風が強く、効率よく発電できるなど、多くのメリットがある洋上風力発電。国は北海道を全国的にも適した地域として挙げています。ところが、道内で事業化に向けた動きは具体化しておらず、全国的には遅れているのが実情です。それは、なぜ、なんでしょうか。(札幌放送局記者 吉村啓、臼杵良) 北海道は全国最大の潜在力が道内は洋上風力発電にどのくらい向いているのか。それを示す数字があります。 「2040年までに955万キロワットから1465万キロワット」 政府が掲げた目標で、この数字は九州、東北を上回り、全国で最大。大型の原発、10基分を超えるだけの巨大な規模です。 2040年はまだまだ先のことではありますが、それだけ国は北海道に期待している証しでもあります。 ところが、秋田県や長崎県など先進的な県は去年の段階で、すで