A1. 公認会計士になってから、実に大小さまざまな会社におじゃましてきました。そこでは、経理の実務を行っている人は全員簿記を理解していました。 「簿記を理解している」とは、「会社で発生する取引などをどのように帳簿に記録し、確認するかかが分かっている」ということです。これは、簿記3級の「帳簿組織」という内容に当たります。 一方、簿記試験の範囲であっても、自社の業務に関係しない項目があります。 例えば、「手形の割引」という内容は簿記3級の範囲です。ですが売上金の回収が現金のみの会社では、受取手形を使用することはなく、手形の割引について知っている必要はありません。 こういった個別の項目で、自社の業務に関係ないものについては、経理の人も知らない場合があります。