東京マラソン2017の開催まで1週間です。過酷なフルマラソンを走ると膝、ふくらはぎなどが痛くなり、「痛み止めをのみたい」と思う人は多いと思います。激しいスポーツ中に痛み止めを服用することは、果たして安全なのでしょうか? 多くのマラソン大会でドクターランナーを務める、よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニックの奥井識仁院長に聞きました。 ◇腎臓、循環器、消化器などに重大なリスク マラソン大会では痛みにまつわるさまざまなトラブルが起き、ランナーの皆さんが痛み止めを、と考えるのももっともだと思います。多くの人が使いたいと言うのはジクロフェナク、イブプロフェン、ロキソプロフェン、セレコキシブなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)のようです。 しかし走る前や最中に、痛み止めを使ってもよいことは少なく、逆にさまざまな弊害があることが報告されています。 医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジ