国が主導する大規模洋上風力事業の第2弾で4海域の事業者が決まった。「価格」がカギになった第1弾に対し、第2弾では「運転開始時期の早さ」が決め手になった。海外に遅れながらもようやく本格化し始めた日本の洋上風力。国は当初、2040年に欧州連合(EU)、中国に次ぎ最大4500万キロワットの洋上風力を整備する計画を掲げていたが、課題も表面化している。 4海域のうちの1つである「秋田県男鹿市・潟上市・秋田市沖」の事業を落札したJERAとJパワー、伊藤忠商事、東北電力の企業連合。28年6月の運転開始を見込む。これは、第1弾で3海域を総取りした三菱商事を中心とする連合が手掛ける最も早い案件の稼働時期よりも約3カ月早い。第2弾を落札したJERA連合が稼働では第1弾の先を越し、日本の洋上風力事業の先陣を切る格好となる。