小説「恋文」や「戻り川心中」などの作品で知られる直木賞作家の連城三紀彦さんが今月19日、亡くなりました。 65歳でした。 連城三紀彦さんは、名古屋市の出身で、早稲田大学を卒業したあと、学習塾などに勤めながら執筆し、昭和53年にミステリー専門誌の新人賞に入選して作家デビューしました。 昭和56年に、ミステリー小説「戻り川心中」で日本推理作家協会賞を受賞、昭和59年にはそれまでのミステリー色を一掃した恋愛小説「恋文」で直木賞を受賞しました。 その後も叙情的な文体と巧みな心理描写でミステリーや恋愛小説を相次いで発表しました。 多くの作品がテレビドラマや映画になり、このうちNHKでは、「黒髪」や「新・恋愛小説館」などを原作にした同じタイトルのドラマが放送されました。 連城さんは、直木賞を受賞した年のNHK紅白歌合戦で審査員も務めました。 関係者によりますと、連城さんは去年の暮れから胃がんを患って治