米国ユタ州の砂漠の町モアブに、10年以上まったくお金をつかわずに暮らしている男がいる。スエロと名乗る彼は、50歳をすぎた現在でも、月の半分以上は野草やごみ箱から拾った物を食べ、人里はなれた洞窟に寝るという穴居生活を送っている。本書は、スエロの旧友でもあるノンフィクションライターの著者が、リーマンショックを機に、資本主義の煩わしさとは無縁の世界に生きる彼の元を訪れ、密着取材をしたことで生まれた。 10年以上もお金をつかわない生活なんて聞いたことない! と、本書を読み始めたのだが、実はこの手の強者は世界を探せば他にもいるようだ。調べてみると、本まで出した人もいる。はい、レビュー断念。となるところだが、読み進めていくとどうやら スエロは他の無銭者とはひと味違う。著者をもって「フリーランスの哲学者」といわしめる彼の哲学は、資本主義の世に生きる我々にとって、はっとさせられるような気づきをもたらしてく
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