駄菓子店「まぼろし堂」の門に張り付けられた文書=千葉県八千代市で2020年5月7日、宮間俊樹撮影 「自粛してください。次発見すれば、警察を呼びます」などと書いた紙をライブバーの店先に張ったり、SNSで〝3密行為〞を批判する動きが目立つようになった。 いわゆる「自粛警察」だが、どのような心理が働いているのだろうか。 第一線の心療内科医に聞いた。 「ゆがんだ正義感」はどこから来るのか 「一人一人が感じる『正義感』と、社会のルールとしての「正義」は別であることに注意する必要があります」 こう語るのは、心療内科のベテラン医師、梅谷薫氏だ。 コロナ禍以前から、〝ゆがんだ正義感〞について警鐘を鳴らしてきた。 梅谷氏は、「自粛警察」の心理を知るためには、まず脳の仕組みを理解する必要があると語る。 (梅谷)私たち人間の脳の機能は、3層構造になっています。 第1層は『脳幹』で、生命の中枢となっており、第2層