「アイドルとして、需要がない」 「車いすって重荷かも…」 結婚はしたい 障害者=ちょっと不便なことがある人 障害って生まれつきのものだと思っていませんか? ある日突然、事故による怪我で……。そんな出来事を経験した女性がいます。彼女の職業はアイドル。脊髄(せきずい)を損傷して車いす生活となり、リハビリを続ける日々に「アイドルとしての需要がなくなるのでは」と思ったことも。「あきらめる」にあらがった彼女が教えてくれたものは……。地下アイドルグループ「仮面女子」の猪狩(いがり)ともかさん(27)に、ステージに復帰するまでの歩みや今の思いを語ってもらいました。(朝日新聞文化くらし報道部記者・岩井建樹) 車いすから見えた「段差」 12月上旬、猪狩さんと会いました。手には、もちろん仮面女子のトレードマークであるホッケー用のマスク。「車いす生活となって、見える世界は変わりましたか?」と尋ねると、「温かい人