おとぎ話の心理的解釈についてはまえにまとめて読んだことがある。おとぎ話というのはたいてい言葉で意味がわからないのだが、解釈を言葉で知ることの驚きと喜びはけっこう大きいものである。 ほかのドラマや映画にも適用できるようになる。だけどすっかり自分のものになるにはそうとうの修行が必要なようである。ということでもう一回頭に入れるつもりでこのユング派のフォン・フランツの本を再読した。 ちょっとさっぱり理解できたというよりか、いくぶん難渋だったという読後感がのこったかな。このシンボルはあれもこれも解釈できるという話がたくさん出てきて、竹を割ったような理解には届かない本かな。「納得できる」とか「これはこういう意味だったのか」という感嘆が多ければ多いほど、自分の身につく読解力を手に入られる気がする。 「元型」とか「自己」というユング派独自の言葉が出てきて、これも理解をさまたげたかな。ユング派というのは「全