2018年2月に開催された平昌オリンピック。2月9日に行われた開会式の裏では、「Olympic Destroyer」と呼ばれるマルウェアによる被害が発生した。Wi-Fiサービスが利用できなくなったり、チケットのプリントができなくなったりと、大会運営に支障が生じたことが報じられている。 その後、複数のセキュリティ企業がOlympic Destroyerの検体を入手して解析に取り組み、リサーチ結果を発表した。ロシアのKaspersky Labもその1社だ。2018年3月8~9日にメキシコのカンクン市で開催された「Security Analyst Summit 2018」の講演では解析の概要が明らかになった。 Olympic Destroyerを実行したのは誰か。ロシアや中国、北朝鮮などさまざまな国家組織の関与を疑う報道が飛び交っている。 だが、Kaspersky Labの調査分析チーム「GRe