中華料理店でチャーハンを食べる際、「れんげ」が出てくることがあります。途中までは問題ないのですが、残り少なくなってくると取りづらくなり、ご飯が数粒残ってしまうことはないでしょうか。チャーハンを中国人はどうやってきれいに食べているのでしょうか。そもそも、なぜ、れんげが中華料理の食器として定番なのでしょうか。ノンフィクション作家で中国社会情勢専門家の青樹明子さんに聞きました。 名前はハスの花からQ.そもそも、れんげとはどういうもので、中国ではどういう食器として位置づけられているのでしょうか。 青樹さん「『ちりれんげ』、略して『れんげ』はいずれも日本語です。名前の由来はハスの花(蓮花=れんげ)の花びらに形が似ているからといわれます。平安時代、中国から日本に伝来し、平安朝の貴族社会では、しゃもじの役割、つまり、ご飯をよそうものとして使われていたそうです。 中国語ではスプーンのことを『勺子(シャオズ