(前回のあらすじ) 国際列車の中で会った美女は高身長のドイツ人。食堂車内の男たちがしつこく話しかける中、ドイツ語がわからず黙りこくっていた私をテーブルに誘う。テーブルは小さく、向かい合って座ると膝と膝がくっつきそうなくらいだ。どうでもいいがこの人、身長は私と同じくらいなのに座高はずっと低い。さてそれはともかく、詐欺師か美人局か。 女性「どうしてもお話ししたかったことがあるんです。実は……」 スイスまでの電車代が足りないから3万円貸せ、それとも、病気の父の治療費が、と来るか。他の男性陣から隔離された私はかなり緊張していた。 女性「ボーイフレンドのことなんですが……」 私に彼氏になってくれとでも言うんですか。さらに詐欺的な臭いがした。お嬢さんそれはいけません。 女性「実はボーイフレンド、日本人なんです。相談に乗ってほしくて」 だから私に声をかけたんですね。ちょっと拍子抜け。 女性「朝ごはんに何