かまぼこ(蒲鉾)原料のすり身に野菜や一味唐辛子などを混ぜ、長方形に成形し、パン粉を付けて揚げた製品。魚ロッケ(佐賀県、大分県、山口県)や赤天(島根県)などと同じ魚カツの一つ。薩摩揚げ(鹿児島県など)やじゃこ天(愛媛県など)と異なり、形状は基本薄く表面にパン粉をつけて揚げている。きつね色に揚がったパン粉の香ばしさとサクサクとした食感、野菜の甘味などが合わさった後を引く食味が特徴。 生産している蒲鉾屋の軒数自体は減っているが、現在も広島市西区の一部地域や呉市広、大崎上島でがんすは作られ、地元のスーパーマーケットなどで販売されている。また広島県外では、瀬戸内海の対岸の愛媛県や西隣の山口県岩国市、そして北側の島根県出雲市でも製造販売する業者が存在する。 岩国市でがんすを販売している堀かまぼこ店の前身は、岩本梅乃が営んでいた蒲鉾店だった。岩本梅乃は草津でがんすなどの蒲鉾作りを学び、岩国で蒲鉾店を開い