個人向けの特別定額給付金や、事業者向けの持続化給付金などの給付スピードについて議論が巻き起こっており、申請が面倒、申請の処理プロセスが課題を抱えている、振込が遅いといった声が上がっている。また、少し前にはマスクの配給の仕方についても政府の手法に批判があり、台湾では電子システムやオペレーションが効率的に働き、うまくいったということが賞賛された。 このような問題の入り口は、我が国ではオンラインで手続するためのデジタルIDを国民全員が持っておらず、その活用のオペレーションが整理されていないことにある。今回はデジタルIDの仕組みを説明するとともに、どこに今問題があるのか論じてみたい。 ※なお以下は私見であるとともに、現状を批判するものではなく、より良いデジタルインフラはどうあるべきかという観点から記載している。 あなたの存在は何によって証明されるのか例えば、銀行口座を開くとき、免許証等の公的身分証