論 文 精神疾患の診断 治療のための ・ 臨床検査としてのNIRS 測定 Near-infrared Spectroscopy as a Clinically Available Laboratory Test for Diagnosis and Treatment of Psychiatric Disorders 福田 正人 Masato Fukuda 群馬大学大学院医学系研究科 脳神経精神行動学教室 「精神疾患の診断・治療のための臨床検査」として発展する可能性について考察した。 精神医学領域における NIRS 測定が、 NIRS で得られるヘモグロビン濃度データには、原理的に、①脳表付近のみの測定で、空間分解能が低く、②相対値・変化量し か測定できないが、③完全に非侵襲的で低コストで測定でき、④高い時間分解能で連続測定できる、という 4 つの特徴がある。こ れらの特徴は、NIR