![Amazon.co.jp: 影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか: ロバート・B・チャルディーニ (著), 社会行動研究会 (翻訳): 本](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1e4a7cfd5bcd3da027ade93dbb64e4cef293ee68/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fm.media-amazon.com%2Fimages%2FI%2F412yPhNwZFL._SL500_.jpg)
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・人は勘定より感情で決める 今年は行動経済学の本が大流行した。人間の不合理性を明らかにするものが多くてどれも興味深い。しかし多くは学者が書いたものだから、読んだあと仕事にどう活かす?が問題だった。その点、この本は日産の現役マーケターが書いている。行動経済学の諸理論を、実際のビジネスシーンにどう応用するか、実践のヒントが多数示されている。学者の本とは一線を画する実用指向が特徴。 たとえばメールの書き方。同じ事実を伝えるにしても、 「調査で4人に3人が選ばなかったことがわかった」 「調査で4人に1人は選んだことがわかった」 前者だとネガティブな印象、後者だとポジティブな印象になる。物は言いようである。人間の心理バイアスをうまく利用して、交渉を有利に進めたり、対立をうまないですます方法が、数十個の理論に基づいて、提案されている。オークションで同じものをより高く売る説明文の書き方(しかも詐欺的でな
・脳はあり合わせの材料から生まれた―それでもヒトの「アタマ」がうまく機能するわけ 人間の脳はその場しのぎの改変を重ねてたまたま今の形になったという脳科学+進化心理学の書。原題は"KLUGE"。クルージ(kluge)とは「エレガントにはほど遠く無様であるにもかかわらず、驚くほど効果的な問題解決法」という意味。 ヒトの身体は明らかに最適化されていない。たとえば四足動物の脊椎を二足歩行に転用したため、速くは移動できず、多くの人が腰痛に悩まされている。呼吸と食事のために使う器官を発声に転用したので人間の言語は混乱している。目は受光部が後ろ向きのため盲点が存在してしまう。そして脳には反射や衝動を司る古い部分にのっかって思考を司る新しい部分が加わっているから、純粋な推論が下手だ。 進化の歴史の上でいきあたりばったりに、古い技術の上に新しい技術をぬり重ねたのが、ヒトの身体なのだ。この姿からだけでも全能の
「コンサルタントの危ない流儀」はスゴ本。身の毛もよだつ暴露ネタだけでなく、優れた(結果ドリブンの?)テクニックをもHackできる。コンサルタントも、そうでない人も、盗みどころ盛りだくさん。 最初にハッキリ言っておく、コンサルタントは、こんなに酷くない。 顧客を財布、しかも巨大な財布だと見なし、知ったかぶりの業界通を気取り、難解な経営用語で煙に巻き、「お客さまと一体となって」嘘八百を並べ、プロジェクトが焦げ付く前にトンズラする―― こんなコンサルタントは、ほとんどいない。 しかし、コンサルタントの手口は、著者の暴露するとおり。なぜ言えるかというと、わたし自身、コンサルタント・ファームとして中の人の経験があるから。面白おかしく脚色してるだけで、やってることはホント(書きっぷりは山形浩生氏に似てる)。 ■なぜ、経営者はコンサルタントに莫大なカネをつぎ込むのか? 従業員の給料を必死こいて削減する一
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戦争における「人殺し」の心理学 スポンサード リンク ・戦争における「人殺し」の心理学 こんなテーマだが、読む価値がある素晴らしい本である。 著者のデーヴ・グロスマンの経歴。 「 米国陸軍に23年間奉職。陸軍中佐。レンジャー部隊・落下傘部隊資格取得。ウエスト・ポイント陸軍士官学校心理学・軍事社会学教授、アーカンソー州立大学軍事学教授を歴任。98年に退役後、Killology Research Groupを主宰、研究執辞活動に入る。『戦争における「人殺し」の心理学』で、ピューリツァー賞候補にノミネート。 」 この本は米軍学校で教科書として使われている。 人は戦争で敵を前にすると、銃を撃てないし、弾は当たらないという事実にまず驚く。 多くの戦争で銃を使う兵士たちのうち発砲したのは15%~20%であった。8割の兵士は発砲しないで戦闘を終える。理論的には命中率50%の状況で発砲しても、一人を倒すの
火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 スポンサード リンク ・火星の人類学者―脳神経科医と7人の奇妙な患者 実におもしろい脳についてのエッセイ集。 トゥレット症候群の外科医は、普段は身体をねじり物を物をいじりまわす衝動に抗うことができないが、手術中は発作が止み、一流の手術を施せる。 サヴァン症候群の画家は数秒で見たものを記憶し精確に絵に描ける特異な能力を持つ。 30年前の故郷の記憶にとらわれた画家はその過去世界の記憶の強制想起に悩まされ、現実と過去との二重の人生を生きる。写真的な記憶から描いた風景画は高く評価され故郷の名誉市民となった。 事故で脳を損傷した全色盲の画家は、白と黒しか見えなくなった。苦悩の果てに白黒の世界を更なる芸術に昇華させ、色のある世界に戻るつもりがなくなった。 30年間の全盲状態の後、手術で視力を取り戻した患者は、頭の中のイメージと視覚イメージの対応がとれず、「
アイデア・ブック スウェーデン式 スポンサード リンク ・アイデア・ブック スウェーデン式 1時間もあれば読めてしまうが考え始めると根っこの深い、発想についての30のエッセイ集。 アイデアに詰まったときに、机の上においてあれば突破口になりそう。 たとえば、こんな話が載っていた。 ある心理学者が、第二次世界大戦中、アメリカ空軍の依頼で、爆撃機パイロットを選ぶ仕事をした。現場の司令官も別に候補者を選んでいた。戦争が終わってみると、心理学者が選んだパイロットはこどごとく撃墜されていた。司令官の人選は生き残った。 心理学者のパイロット選びの敗因は「敵機に遭遇したらどう対処するか?」という質問に対して「上昇します」とマニュアル通りに答えたものばかりを採用していたから。現場の司令官が選んだのは「その場になってみないとわかりませんが...」「ジグザク飛行してみます」「左右に機体を揺らしてみます」などマニ
心は実験できるか―20世紀心理学実験物語 スポンサード リンク ・心は実験できるか―20世紀心理学実験物語 原題はOPENING SKINNER'S BOX : Great Psychological Experiments of the Twentieth Century。こどもを箱に閉じ込めて育てた実験、電気ショックを強制執行させるよう被験者に命令する服従実験、精神病のフリをして精神病院に入院してみる実験、脳の一部を切除してみる実験、記憶を捏造する実験など、賛否両論の有名な実験が10個取り上げられる。 1 スキナー箱を開けて―スキナーのオペラント条件づけ実験 2 権威への服従―ミルグラムの電気ショック実験 3 患者のふりして病院へ―ローゼンハンの精神医学診断実験 4 冷淡な傍観者―ダーリーとラタネの緊急事態介入実験 5 理由を求める心―フェスティンガーの認知的不協和実験 6 針金の母親
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