◆「アリの国」日本 日本はアリ(国民)が汗を流し貯めた資金で資産帝国を築き上げた。 1992年に経常黒字1000億ドル(約11兆7000億円)を突破して以来、年間800億ドル(約9兆3570億円)以上の黒字を出している。こうして蓄えた資産は、海外の株式・債券・不動産などに投資されている。 現在、日本の対外純資産は1兆5339億ドル(約179兆4050億円)。全世界に投じた資金は、莫大な投資利益を生んでいる。05年日本の対外所得収支(外国からの給与・配当・利子などの純利益)は1035億ドル(約12兆1060億円)の黒字を記録、史上初めて商品収支(輸出から輸入を引いた額)が945億ドル(約11兆540億円)の黒字に転じた。「貿易による外貨獲得→海外資産・技術投資→所得増加」という循環構造が定着し、安定した国家財政増加システムを整えたのだ。 また、日本は03年から特許権使用料でも黒字を記