「ここひと月というもの、魚の生食商品の売り上げがガッツリ落ちて大変困っています」――。5月からメディアで取り沙汰されている魚の寄生虫症「アニサキス症」について、ある鮮魚店従業員さんの漫画がTwitterで注目を集めています。 鮮魚店に勤める方の訴えによれば、アニサキス症の患者数の“急増”は法改正が大きな要因。業界では話題になる前から対処しているため注意すれば刺身も寿司も安全に食べられるのに、売り上げが落ちたまま回復しないので困っている、とのこと。ねとらぼ編集部が国立感染症研究所で同寄生虫症を研究している杉山広さんに取材しながら、アニサキス症の実態を紹介します。 アニサキス症への警戒で売り上げ低迷 鮮魚店の訴え アニサキス症とは、線虫「アニサキス」が寄生した魚を生食することで人の胃や腸に虫が入り込んでしまい、激しい腹痛や嘔吐(おうと)に見まわれる病気。1960年にオランダで初めて確認され、日