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2019年4月20日のブックマーク (2件)

  • ある彫刻家についての覚書──それでもつくるほかない者たちのために

    第二次世界大戦に際して、日政府は寒天の輸出を禁じるという奇妙な措置を講じている。この背景には、19世紀末に細菌学者のコッホが(彼の助手であるワルター・ヘッセのファニーのアイデアで)細菌培養に寒天を使用して以降、世界中の研究所で寒天の需要が激増したという事実があった。寒天は日特有の輸出品であることから、これを禁止することは他国の細菌兵器研究を遅延させるうえできわめて重要な意味をもつ。ただその結果、日の漁村には大量の天草(寒天の原料)が余ることとなった。この余剰寒天を大胆にも特撮映画に採用したのが円谷英二である。1942年の映画『ハワイ・マレー沖海戦』(監督=山嘉次郎)においても、一部の海面のシーンに寒天が使われているという。ミニチュアの軍艦を水に浮かべての撮影では波や水しぶきの不自然さが際立ってしまうという弱点を、寒天は見事に解決してくれている。寒天は人々によってべられ、細菌培養

    ある彫刻家についての覚書──それでもつくるほかない者たちのために
  • REALKYOTO – CULTURAL SEARCH ENGINE » 対談:島袋道浩×浅田 彰 一休さんと現代美術(上)

    構成:浅田 彰+編集部 対談写真:編集部 展示・作品・会場写真提供:島袋道浩 編集協力:斉藤雅子 浅田 今日は昨年、京都造形芸術大学大学院グローバルゼミでも教鞭を執られた島袋道浩さんをお迎えしました。去年の春、島袋さんがここで話をされたとき予告されたように、京都府で「京都:Re-Search」というアーティスト・イン・レジデンスのプログラムをやっていて、その成果が『大京都』と称して発表される。その一環として、去年の夏、京田辺市で島袋さんが応募者の中から選んだ3人のアーティストのレジデンスの成果とともに作品を発表された。まずはそれを振り返るところから始めましょうか。 島袋 そうですね。京都というとどうしても京都市が主役になっちゃうじゃないですか。でも、京都府には、北に天橋立があったり、南に京田辺があったり、そういう地域の魅力をアーティスト・イン・レジデンスによって発見し、アーティストの作品を