黒坂祐さんは色覚障害のあるペインター。個展開催中の四谷未確認スタジオ(元銭湯)にてお話を伺いました。彼曰く、「色が司っているシステムがあまり効いていない」世界について。絵を描くときには、色が持つ力を色以外の方法(たとえば線の震え)で出しているそう。身体的条件の差異が要請する「翻訳」は常にコンセプチュアルかつ感覚的で、圧倒されます。 黒坂祐さんプロフィール 1991年千葉県生まれ、2019年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻油画修了。近年の個展に、「荒れた庭、空っぽの部屋からの要請」(四谷未確認スタジオ、東京、2018)、「きょうまでいきてこられてよかった」 (野方の空白、東京、2017)、グループ展に、「絵画・運動(ラフ次元)」(四谷未確認スタジオ)など。「シェル美術賞2019」グランプリを受賞。現在は絵画制作を主軸に置く。 ◎後天的な共感覚 伊藤 いまの見え方的にはどんな感じで