極上のミニマル・テクノ × 豊かなヴォーカル=〈中毒性〉抜群の名曲 “Unison”は宝鐘マリンの2つめのオリジナル曲で、8月11日のリリース直後からファン層を越えた強烈な反響を引き起こした。同時発表のインスト版を聴けばわかるように、トラックはそれ単体でも成立する極上のミニマル・テクノで、シンゲリをグリッチ化してノイ!やベーシック・チャンネルあたりに寄せたような趣もあるビートは、小枝が艶やかにしなるような音色の良さもあってか、コード感ほぼゼロの起伏に乏しい展開を全く飽きさせない。そこに乗るのが起伏の豊かなヴォーカルで、部分的に中国音階的にもなる※1J-Pop的な歌メロは、皆が慣れ親しんだコード進行の面影を単線で匂わせる。こうした配合は表情の豊かさと淡白さを極めて見事なバランスで両立させており、パーツだけみれば変拍子なようでいてトータルでは綺麗に4拍子に収まるリズム構成もあってか、曲の終わり