平成20年に近畿日本鉄道系のリゾート施設「賢島宝生苑」の女性社員が自殺したのは職場でのセクハラ(性的嫌がらせ)により統合失調症になったのが原因として、両親が施設に1億円余りの損害賠償を求める訴訟を津地裁に起こしたことが16日、分かった。 賢島宝生苑は「弁護士に任せており、コメントできない」としている。 訴状によると、女性は10代後半で19年6月下旬、新入社員歓迎会で上司に尻などを触られ、人前で「発達していない」と言われた。その後、会社を辞めようとしたが、辞めさせてもらえず精神的に追い詰められ、20年1月に自殺したとしている。 賢島宝生苑側は上司が触ったことは認めたが「性的意味はない。女性からの相談もなかった」などと主張。両親は「会社は上司を処分するなどの対策を怠った」と話している。