前回、突然「悪」から「必須」に変わったコレステロールの扱いに対して「それまでがオレオレ詐欺のようなもの」と一刀両断した中部大学の武田邦彦先生。今週は『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』の中で、2014年まで幅を利かせていた血圧の非科学的な概念を批判するとともに、どうして年齢を重ねると血圧が上がるのかを解説しています。 非科学的な概念が幅を利かせていた「血圧の基準」 血圧の基準はかつて「年齢+90」だったものが、あるときに「年齢に関係なく160」になり、それが徐々に下げられて、2014年の夏まで130、至適なのは120と異常に低い値になった。そして「血圧は低いほどよい。個人差、年齢差はない」という。完全に非科学的な概念が長い間、血圧という健康の指標でもっとも大切なものに幅をきかせていた。 もともと20歳の健康な人でも、血圧が100ぐらいから140程度まで幅がある。100の人が正