官僚組織と産業界の癒着や、霞が関の利権構造を暴いて40万部に迫る大ベストセラーとなった『日本中枢の崩壊』(2011年5月刊/講談社)。著者で元経産官僚の古賀茂明さんの新刊が間もなく発売される。『日本中枢の狂謀』と題されたこの本で、古賀さんは日本の危機的な状況を明らかにし、そこから脱するための提案を行っている──。 *** ──日本中枢の「崩壊」に続いて、本作は「狂謀」。このタイトルには、古賀さんのどのような思いが込められているのでしょう。 古賀 最初は『日本中枢の陰謀』というタイトルで進めていたんです。でも、「陰謀」というのが、いまひとつピンとこなかった。いまの日本中枢の人々は、はかりごとをそんなに隠れてやっているわけでもないですからね。それで「陰謀」に代わる言葉をずっと考えていて、その中に「狂謀」という案もあったのですが、原稿を書き進めるうちにそれが一番合っていると思うようになったん