8月に東京をマグニチュード6・5の大地震が見舞う――。的中率90%という予言者のご託宜とあらば、無視するわけにはいかないのである。が、この予言の主たるブラジル人男性、日本でもにわかに注目を集めてはいるものの、何やら怪しい感が拭い去れない。 その人物の名はジュセリーノ・ノーブレガ・ダ・ルース氏(48)、ブラジル・サンパウロ郊外で英語教室を開いている彼は、3冊の著作と1冊の紹介本が日本で出ているほか、後述するようにいくつかのテレビ特番でも大々的に取り上げられ、すでにして「史上最強の予言者」との称号まで冠せられている。 彼が本国ブラジルで一躍、注目されるようになったのは、01年の米同時多発テロを「予言した」ことだった。世界を実感させたテロから遡ること12年前の89年、当時のG・ブッシュ米大統領(現大統領の父)宛に、こんな書簡を送っていたというのである(原文は英語)。 <‥‥ワールド・トレー