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ブックマーク / wwwsoc.nii.ac.jp (1)

  • 抜書き帖★池田香代子「いまなお立ちこめる“夜と霧”に」

    池田香代子 V.E.フランクル『夜と霧 新版』 ――「訳者あとがき」 より =みすず書房 2002.11.5= [霜山徳爾氏が準拠した一九四七年の旧版と、このたび池田香代子氏が訳出した一九七七年の新版とでは、原書にかなりの異同があった。] 旧版と新版のもっとも大きな違いは、旧版にまつわる驚くべき事実から語り起こさなければならない。旧版には、「ユダヤ」という言葉が一度も使われていないのだ。「ユダヤ人」も「ユダヤ教」も、ただの一度も出てこない。かつて何度か読んだときには、このような重大なことにまったく気づかなかった。 まずなによりフランクルはこの記録に普遍性を持たせたかったから、そうしたのだろう。一民族の悲劇ではなく、人類そのものの悲劇として、自己の体験を提示したかったのだろう。さらにフランクルは、ナチの強制収容所にはユダヤ人だけでなく、ジプシー(ロマ)、同性愛者、社会主義者といった

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