卵に近付くアオツラカツオドリのつがい(フェニックス諸島で撮影)。2009年の8月に行われたDNAと化石の分析によって、数百年前に絶滅したと考えられていたタスマンアオツラカツオドリと同種であることがわかったという。 (Photograph by Paul Nicklen/NGS) 絶滅したはずの鳥、タスマンアオツラカツオドリが名前を変えて生きていたことがわかった。骨格とDNAについて調べた結果、近縁種と推定されていたアオツラカツオドリとまったく同一の種であると判明したという。 オーストラリアとニュージーランドに挟まれたタスマン海に浮かぶ小さな島々に生息していたタスマンアオツラカツオドリは、捕獲しやすい上に食用にも適していた。人間がそのことに気付いた時から、この鳥の受難の歴史が始まった。 最初の悲劇が訪れたのは12〜13世紀のことだ。オーストラリアの東に位置するノーフォーク島に移住してきた