3日午前9時半ごろ、新潟県小千谷市岩沢の寺「和光院」から出火し、木造2階建ての本堂兼住宅延べ約390平方メートルを全焼した。副住職の佐藤篤さん(41)が、スズメバチの巣を焼き払おうと火のついた棒を近づけたところ、ハチに襲われ、投げ捨てた火が燃え広がったという。佐藤さんは顔などに軽いやけどを負った。 県警小千谷署の調べでは、巣は直径2~3センチで、食堂の押し入れにあった。佐藤さんが竹の棒(約1メートル)に巻いたタオルに灯油を染み込ませて点火し、近づけたところ、多数のスズメバチに襲われたという。 棒を捨てて避難した後、火が寺に燃え広がっているのに気付いたらしい。佐藤さんは「うっかりしていた。反省している」と話しているという。 寺は04年10月の中越地震で被災し、移築するため、佐藤さんが6月から1人で解体作業をしていた。仏像や家財道具などは運び出した後で無事だった。【岡田英】