取っ手を持って注ぐタイプ(手前)、手で押してお湯を出すタイプなど、懐かしさを感じる魔法瓶(東京・日本橋高島屋で) 夏に向けて家庭でも節電の必要性が高まっている。そんな中、電力を使わない「昭和の生活用品」が人気だ。 「電気を使わない昔風の魔法瓶、ないですか」 日本橋高島屋(東京)には震災後、こんな問い合わせが相次いでいるという。同店では、取っ手を持って注ぐ魔法瓶(5250円)や、手で上部を押してお湯が出る魔法瓶(6720円)を扱っている。3月20日から2か月間の販売数が、前年同期の18個から今年は60個に増えたという。 「少しの電力でも節約しようというお客様が増えている」と、同店台所用品売り場の菊地佳音美(かおみ)さん。「魔法瓶なら、沸騰したお湯を入れて10時間後でも72〜76度に保たれるので、午前中にお湯を入れて、夜まで電力を使わずに温かいお茶が楽しめます」と薦める。 三越銀座店(東