米商務省はファーウェイに対して、安全保障上の問題を理由に禁輸措置を発効した。その意図が本当に安全保障上の懸念があってのことなのか、あるいは米国内のハイテク産業の保護が狙いなのか、それとも中国に体制の転換を迫るためなのか我々に知る由はない。しかし安全保障のリスクが指摘されている以上、それに対して思いを寄せる必要がある。本稿では5G時代のセキュリティリスクについてどう考えていけばいいか、エンジニアリングの観点から話を進める。 公衆無線LANでGmailを見るのは危険? 身近なところにあるセキュリティの例で考えてみよう。ネットセキュリティの啓蒙で「公衆無線LANでは盗聴の恐れがあるので気をつけてください」と言う話は聞いたことあるだろう。誰の運営なのかもわからないWi-Fiでインターネットに接続することでパスワードや通信の内容が漏洩したり、偽のサイトに誘導されたりするリスクがあるということだ。 で