深まる混迷 トランプはこのまま予備選で代議員数の過半数を獲得して統一候補になるかもしれない Chris Bergin-REUTERS 予備選最大のヤマ場「スーパーチューズデー」の結果、民主党はヒラリー・クリントン候補が勝利へ向けて大きく歩を進めた。ヒラリーの勝利演説は、本選を意識した威風堂々としたもので、すでに選挙戦のターゲットを「対共和党」に向けてきている。 一方で、対する共和党は混迷の中にある。いや「崩壊の危機」と言ってもいい。 ドナルド・トランプ候補が多くの州で勝利したということが問題なのではない。この時点では、2位以下の候補も代議員数を獲得できるので、代議員数ではまだ他の候補も追撃可能だし、そもそも今回の「トランプの勝ち方」は政界やメディアの関係者にとっては「想定内」の範囲だったからだ。 問題は、他の候補の動向だ。 まず、テッド・クルーズ候補だが、地元テキサスでは「仮に負けたら撤退