海は誰のものか(8)完 カミのもの 命いただく 識者インタビュー/生態人類学者・秋道智弥氏 「海は、誰のものか」-。資源管理の根本でありながら、改正漁業法の施行を前にした今も、議論がやまない。現代社会は海にどんな態度で接すればよいか。県の「『森は海の恋人』水の循環研究会」顧問で生態人類学者の秋道智弥氏(74)=総合地球環境学研究所名誉教授=に聞いた。 「海は誰のものでもない」と強調する秋道智弥氏=6月中旬、京都市内 1950年代ごろから、人類は「人新世(じんしんせい)」という新たなステージに入ったと、欧州の研究者が言い始めた。地球上の環境や食料など全てに人類が責任を持つ世の中だと。私は批判した。人間には何でもできる、という意識の裏返しだからだ。 現代漁業にも、資源は管理できるとの前提がある。目に見えない新型コロナウイルスで世界が混乱している。地球の環境を、責任を持ってコントロールするなど、
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