そこで庵野は、準備段階で「ラジオドラマ版シン・ゴジラ」を制作することにした。「基本的に政治家は感情を表に出さずに早口でしゃべるものなので、その手法で早口でセリフを読めば2時間以内におさめられるのではないか」という考えのもとに、集まった声優たちに早口でセリフを読むことを要求。すると、収録時間は90分でおさまり、庵野は「これなら情報量はそのままに時間も短縮できる」と確信を持ったという。上映時間が短くなれば1日の上映回数も増やすことが可能で、それだけ観客動員も増やすことができる。 アニメ的手法で高レベルなCG映画に 本作は、従来の着ぐるみではなく、「日本版・ゴジラ」としては初のフルCGゴジラとなっている。しかし公開日を動かせないことと、VFXのシーンが膨大なこともあって、制作スケジュールにあまり余裕がなかったという。 そこで本作では、「プリヴィズ」と呼ばれる、本編制作前に仮で制作される検討用の仮